朝靄に舞うケツァール、ナマケモノが囁く熱帯の楽園｜サラピキ自然保護区やポアス火山で大自然に酔いしれる

緑の息づかいに抱かれたコスタリカの朝。サンホセを起点に、熱帯雨林の小径を歩けば、ナマケモノのゆったりした視線、サルの声、色とりどりのカエルやオオハシの鮮やかな姿が迎えてくれる。カカオの香りを手に、本物のチョコを作る時間は、自然と人が織りなす甘い記憶。高地ではコーヒーの香りが霧と溶け合い、ポアスの深いクレーターは地球の鼓動を感じさせる。夜明けにはケツァールを探すために雲海の縁を歩き、その鮮烈な緑の尾羽に心を奪われる。鳥の囀りと風の音だけが道案内となる旅。五感がほどけ、日常が遠くなる、自然と出会う静かな冒険へ。湿った土の匂い、川面に反射する光、そして熱帯の夜に響くカエルの合唱がやがて心の奥を溶かす。農園の手仕事に触れれば、人々の暮らしと大地のリズムが伝わってくる。目を閉じれば、ミツドリの羽音や、朝露に濡れた葉のきらめきが蘇る。旅の終わりには、都市の喧騒から遠く離れた静かな余韻だけが残り、日常へ戻る足取りが少し軽くなるはずだ。ここで過ごすひとときは、地球の豊かさを五感で知る贈り物。朝夕の光と影が織りなす風景が、あなたの記憶に深く染み込み、いつかまた戻りたくなる灯りとなるでしょう。