ACCESSIBLE OVERSEAS TRAVEL

車椅子・高齢・聞こえなど、配慮が必要な
家族と行く海外旅行を、相談する

旅先の設備状況を実際に確認できる相手 — つまり、その国の現地旅行会社に相談するのが有効です。

段差の高さ、バスルームの作り、空港からの車両。こうした答えは、パンフレットにもレビューサイトにも書かれていません。このページでは、車椅子・高齢の家族に加え、歩行や聞こえに不安がある家族との旅について、どこに相談すればいいのか、相談前に何を整理しておくといいのかを、4つの旅程例とあわせて整理します。あわせて、Oooh が事前に可否を約束できない範囲も明記します。

空港の国際線出発ロビーを、スーツケースを引いて笑顔で歩く家族4人。高齢の両親と子ども世代、窓の外には旅客機

車椅子を利用する家族との海外旅行は、どこに相談すればいい?

旅先の設備状況を実際に確認できる相手 — つまり、その国の現地旅行会社に相談するのが有効です。

配慮が必要な同行者との海外旅行は、確認すべきことの数が普通の旅行と違います。決め手になるのは、次のような情報です。

  • そのホテルの「アクセシブルルーム」が、実際にどういう作りなのか(段差の高さ、扉の幅、シャワーの形式)
  • 空港から市内までの車両に、車椅子ごと、あるいは移乗して乗れるのか
  • その遺跡・美術館・展望台に、車椅子で入れる経路があるのか
  • 舗装の状態、歩道の幅、坂の勾配

これらは現地で実際に見ている人にしか答えられません。「バリアフリー対応」と表記されていても、国によって基準は大きく異なります。

だからこそ、旅先の現地旅行会社に直接相談する方法が有効です。現地の会社であれば、ホテルに電話して扉の幅を測ってもらう、車両の仕様を確認する、といった実地の確認ができます。

Oooh では、その国の現地旅行会社と日本語のチャットで直接相談できます。車椅子の持参やレンタル、移動を補助するスタッフの同行、車椅子を積める車両など、実際に組まれた配慮は → 旅程例

こうした旅行は「バリアフリー旅行」とも呼ばれます。観光庁は、高齢や障がい等の有無にかかわらず、すべての人が安心して楽しめる旅行をユニバーサルツーリズムとしています。車椅子・足腰・聞こえ以外に必要な配慮(見え方、持病、医療機器など)も、確認できる範囲を含めて現地旅行会社に相談できます。下の「相談前に整理しておく情報」の項目を伝えると、相談が具体的になります。

なぜ「現地に聞く」ことが必要なのか

設備の有無は、資料ではなく現地の実地情報でしか確かめられないからです。

日本で得られる情報には限界があります。ホテルの公式サイトの「バリアフリー対応」という表記が、何を満たしていることを意味するのかは、国の制度や慣習に依存します。段差が1段だけある、扉は通れるがバスルームは通れない、エレベーターはあるが最上階には行かない — 実際にはこうした細部で成否が分かれます。

現地旅行会社は、その国のホテルや車両会社と日常的に取引しています。「この条件で泊まれるか」を、担当者名を知っている相手に直接確認できる。これが、間に一段入った場合との実務上の差です。

相談前に整理しておく情報

車椅子の仕様、ご本人の状態、宿泊の要件、医療の要件、同行者の構成 — この5つを整理しておくと、相談が一気に進みます。

情報が具体的であるほど、現地で確認できる範囲が広がり、返ってくる提案の精度が上がります。分からない項目は空欄でかまいません。相談の中で一緒に整理していけます。

分類伝えていただきたい情報なぜ必要か
車椅子・移動補助具 手動/電動、幅・全長・重量、折りたたみの可否、電動の場合はバッテリーの種別 車両に積めるか、航空機に預けられるかが決まる
座位保持の装具、クッション等の使用 長時間の移動の可否に関わる
ご本人の状態 自力歩行の可否と可能な距離、移乗(車椅子↔座席)の可否と要する介助 車両の選定、送迎の方法、観光の組み方が変わる
段差の許容範囲(何段までなら介助で可能か) 入れる施設の範囲が決まる
長時間の着座の可否、休憩に必要な頻度 1日の移動時間の上限が決まる
宿泊施設の条件 車椅子で入れる扉幅、バスルームの形式(シャワーチェア、手すり、段差なし) 宿泊先の候補が絞られる
ベッドの高さ、ベッドサイドの空間、エレベーターの必要性 同上
医療・服薬 常用薬(機内持ち込みの必要性を含む)、必要な医療機器、酸素の使用 航空会社への事前申請や現地での準備が必要になる場合がある
かかりつけ医からの留意事項 旅程の負荷設計の前提になる
同行者 人数、介助ができる方の有無、宿泊の部屋割りの希望 介助の前提が変わると、必要な手配も変わる

※電動車椅子のバッテリー(リチウムイオン/ドライ/湿式)の取扱いは、航空会社ごとに規定が異なります。機種・寸法・重量・バッテリー種別を確認のうえ、利用予定の航空会社への事前確認・事前申請が必要になる場合があります。

国や地域によって、事情はどう違う?

歩道・段差/交通機関/宿泊施設/観光地の経路/医療アクセス、この5点が国ごとに大きく異なります。

  • 歩道と段差 — 石畳の旧市街、砂地、未舗装路では、車椅子の走行そのものが難しい場所があります。
  • 交通機関 — 公共交通にリフトやスロープが備わっている国と、ほぼ備わっていない国があります。後者では、専用車での移動が現実的な選択になります。
  • 宿泊施設 — アクセシブルルームの数が限られている国では、宿泊先の選択肢が先に決まり、そこから旅程が組まれることもあります。
  • 観光地の経路 — 遺跡や自然公園は、構造上どうしても段差や階段が避けられない場所があります。一部だけ見る、別の視点場所から見る、といった代替案が現地から出てくることがあります。
  • 医療アクセス — 都市部から離れると、医療機関までの距離が数時間になる地域があります。

つまり、同じ「車椅子での旅行」でも、行き先によって難易度がまったく違います。どこまで可能かは、国と時期と施設ごとに確認するほかありません。

旅程例では、行き先ごとに次のような確認・調整をしています(いずれもその旅程での内容で、国全体に当てはまるとは限りません)。

  • エジプト — この旅程ではレンタルの車椅子を手配できず、日本から持参しました。ピラミッド内部は車椅子で入れないため、外で待つ形にしています
  • ウズベキスタン — 現地でレンタルした車椅子を旅行中ずっと使い、高速列車にも一緒に運びました
  • バルト三国 — フェリーで渡る島の区間も、車ごと乗船して移動しました

高齢の両親と行く場合、旅程はどう組む?

移動の回数と、1日の予定の密度を減らすことが最優先になります。

高齢の両親や足が悪い家族に合わせた旅程は、行き先の現地旅行会社が、移動・休憩・宿泊を組み合わせて個別に組み立てます。Oooh では、その現地旅行会社に日本語のチャットで直接相談できます。目的地の近くで乗り降りして歩く距離を減らし、疲れた日はホテルに戻れるように組んだ例は → バルト三国の旅程例

高齢の同行者との旅行で負担になるのは、多くの場合「見る対象」ではなく「移動」です。旅程設計の考え方は次の通りです。

論点旅程設計の考え方
乗り継ぎ乗り継ぎ回数を減らす。直行便があるならそれを軸に日程を組む。乗り継ぎが避けられない場合は、待ち時間を短すぎない設定にする
移動時間1日の車移動の上限をあらかじめ決めておく。上限を先に決めると、行けるルートが自動的に絞られる
予定の密度午前1件・午後1件を基本にする。移動日には観光を入れない
連泊同じホテルに連泊し、荷物を動かさない日を作る。ホテル移動は体力を最も削る
出発時刻早朝出発を避ける。朝が遅い旅程は、それだけで負担が変わる
休憩観光の合間にホテルへ戻る時間を組み込む
食事食事の制約(柔らかさ、香辛料、量)を事前に伝える
高地・気候標高の高い場所、酷暑・厳寒の時期は、体調への影響が大きい。時期の選択自体が配慮になる
医療滞在地から医療機関までの距離を把握しておく
保険年齢・既往症によって加入条件が変わるため、早い段階で確認する

高地・気候への配慮

標高が高い旅先では、到着直後の行動が体調に影響します。高地の街に着いた初日はほとんど動かない、標高の低い場所から順に上げていく、といった組み方があります。また、酷暑期・厳寒期を外すだけで、同じ旅程の負担が大きく変わります。

どの時期・どの標高なら無理がないかは、ご本人の状態と行き先の組み合わせで変わります。現地の会社は、その季節の実際の気温や道路状況を知っているため、時期をずらす提案を含めて相談できます。

車椅子・高齢・聴覚に配慮した旅程例:エジプト・ウズベキスタン・バルト三国・コスタリカ

配慮の内容は、行き先とご本人の状態によって変わります。現地旅行会社が実際に組んだ旅程から、4つを紹介します。

どの旅程も、ご相談の内容をもとに現地旅行会社が組んだものです。同じ対応ができるかは、ご相談時に現地旅行会社が確認します。

エジプト|車椅子が必要な家族とピラミッド・ナイル川クルーズ

長い距離や足場の悪い場所では車椅子が必要な家族と、代表的な遺跡を巡る旅程例です。

  • この旅程では、レンタルの車椅子を手配できなかったため、車椅子は日本から持参
  • ガイドとは別に、車椅子の移動を補助するスタッフが観光と国内線に同行
  • ピラミッド内部や狭い墓など、車椅子での見学が難しい場所は事前に説明し、入口までの同行や外での待機で対応。体力に合わせて当日の予定を縮小できる体制

ウズベキスタン|歩行に不安のある家族と車椅子で3つの古都へ

長い距離・長い時間を歩くことに不安がある家族と、広い観光地では車椅子を使う旅程例です。

  • 車椅子は現地でレンタルし、同じものを旅行期間を通して利用。高速列車にも一緒に運び、乗り降りはガイドが補助
  • 車椅子を積める大型の専用車を使い、日本語ガイドが車椅子を押したり運んだりする補助
  • 車椅子は廟や広場など広く歩き回る観光地で使い、空港の出迎えなど不要な場面では使わない

バルト三国|車椅子はなるべく使わず、休憩しながら巡る

長く歩くことが難しく、こまめな休憩が必要な家族と夏至祭を楽しむ旅程例です。混み合う都市の祭りではなく、落ち着いた伝統的な会場(ケルナヴェ)を選び、車椅子はなるべく使わずに移動を車中心にしています。

  • 全日程、同じドライバーとミニバンが担当。フェリーで渡る区間も車ごと乗船
  • 観光地ではできるだけ目的地の近くで乗り降りし、長い距離の徒歩・階段・混雑・車が入れない場所は事前に確認
  • 疲れた日は、途中でホテルに戻って休めるよう柔軟に対応

コスタリカ|聞こえに配慮した、日本語ガイドの野生動物観察

聞こえに配慮が必要な家族が、ガイドの解説を受け取りながら野生動物観察を楽しむ旅程例です。

  • 全行程をプライベートツアーにし、ガイドの近くで解説を聞ける
  • 解説は静かな場所を選び、ゆっくり行う
  • 音声認識アプリの利用に対応(森や山間部はネットにつながらないことが多いため、オフラインで使えるアプリを推奨)

聞こえに不安がある家族と行く場合は?

耳が聞こえにくい、聴覚に障害がある家族と行く場合は、ガイドの解説を「どう受け取りたいか」を具体的に伝えると、現地旅行会社が組み方を確認できます。

上のコスタリカの旅程例では、現地旅行会社が次のように組んでいます。

  • 少人数で、ガイドの近くにいられる形 — 全行程をプライベートツアーにすると、大人数のツアーと違い、ガイドのすぐ近くで解説を聞けます
  • 解説の場所と速さ — 静かな場所を選び、ゆっくり話してもらう
  • 音声認識アプリ — 森や山間部ではネットにつながらないことが多いため、オフラインで使えるアプリを用意しておく
  • 目で楽しめる内容 — 野生動物の観察のように、見ることが中心の体験を選ぶ

相談の際は、聞こえの状態そのものよりも、どの場面で、どう伝えてほしいか(ガイドの近くで聞きたい、静かな場所で話してほしい、使う予定のアプリ)を伝えると、現地で確認できることが具体的になります。対応できるかは、行き先とツアーの形によって異なるため、ご相談時に現地旅行会社が確認します。

相談から確認までの流れ

要望を伝える → 現地旅行会社が確認できる範囲を相談する → 可否や代替案を相談する。この順で進みます。

  1. 要望と状態を伝える — 上のチェックリストの範囲で、分かることを伝えます
  2. 現地旅行会社が現地で確認する — ホテル、車両、訪問先の実際の状況を確認します
  3. 可否と代替案を相談する — 「この条件なら可能」「この施設は難しいが別の方法がある」といった回答をもとに相談します
  4. 旅程を調整する — 確認結果をもとに、無理のない形に組み替えます
  5. 申し込む — 内容に納得したら、その現地旅行会社と契約します

Oooh では、この1〜4を日本語のチャットのまま進められます。やり取りには日本のサポートチームも同席します。掲載している現地旅行会社は、Oooh が直接面談し、業務経験・実績・対応内容を確認したうえで選んでいます。

約束できないこと

正直に書きます。「車椅子でも必ず大丈夫です」と事前にお約束することはできません。

  • 対応の可否は、国・都市・施設ごと、そして相談する現地旅行会社ごとに異なります。
  • Oooh はマッチングプラットフォームであり、手配を行うのは現地旅行会社です。Oooh 自身が設備の状況を保証することはできません。
  • 現地旅行会社が提供する情報の正確性・完全性についても、Oooh が保証するものではありません。

できるのは、相談の段階で「可能かどうか」を現地に確認することです。確認の結果、難しいと分かることもあります。その場合も、別の行き先・別の時期・別の見方についても、現地旅行会社に相談できます。

確認してから決められる、というのがこの相談の価値です。

航空券・保険など、自分で用意するもの

パスポート・ビザ・旅行保険はご本人で。日本発着の国際航空券も、現地旅行会社に相談できます。

用意する主体内容
現地旅行会社に相談できるもの現地の宿泊、専用車・ドライバー、ガイド、国内移動(国内線・鉄道・車)、訪問先の入場手配、空港送迎、旅程全体の設計
あわせて相談できるもの日本発着の国際航空券
ご本人で用意していただくものパスポート、ビザ(必要な国の場合)、旅行保険、常用薬、医療機器本体、持参する場合の車椅子(持参するか現地で借りるかは、旅程ごとに現地旅行会社に相談できます)

すでにご自身で予約された航空券やホテルがある場合も、その内容(施設名・宿泊日、便の日時など)を伝えていただければ、旅程に組み込んで相談できます。

なお、航空券のみ・ホテルのみ・ガイドのみといった一部だけは、現地旅行会社への相談の対象外です(旅程全体を相談するサービスのため)。

よくある質問

車椅子を利用する家族と海外旅行に行きたいのですが、どこに相談すればいいですか?+
旅先の設備状況を実際に確認できる相手に相談するのが有効です。旅先の現地旅行会社であれば、ホテルの扉幅や車両の仕様を現地で確認できます。Oooh では、その現地旅行会社と日本語のまま直接相談できます。
車椅子でも旅行できる国はどこですか?+
国によって歩道・交通機関・宿泊施設・医療アクセスの事情が大きく異なるため、「この国なら大丈夫」と一律には言えません。ご本人の状態と旅程の内容によって条件が変わるため、候補の行き先について現地に確認したうえで判断することをおすすめします。
電動車椅子は飛行機に載せられますか?+
バッテリーの種別によって取扱いが異なり、規定は航空会社ごとに異なります。機種・寸法・重量・バッテリー種別を確認のうえ、利用予定の航空会社への事前申請が必要になる場合があります。
高齢の両親に合わせて旅程を組んでもらえますか?+
移動回数を減らす、1日の予定を詰めない、連泊を入れる、といった設計を前提に相談できます。具体的な内容は、ご本人の状態と行き先によって現地旅行会社が提案します。
介助してくれる人を手配してもらえますか?+
介助の可否・内容は国および現地旅行会社ごとに異なります。相談の段階で確認できますが、一律に可能とお約束はできません。まずはどの範囲の介助が必要かをお知らせください。
相談したうえで、難しいと言われることもありますか?+
あります。施設の構造上どうしても難しい場所や、医療アクセスの観点で勧められない旅程もあります。その場合も、時期を変える・行き先を変える・別の見方をする、といった代替案を現地旅行会社に相談できます。
足が悪い親と海外旅行に行くとき、相談で何を伝えればいいですか?+
歩ける距離、段差は何段まで大丈夫か、長時間座っていられるか、どのくらいの頻度で休憩が必要か、を伝えると、現地旅行会社が車両や観光の組み方を確認しやすくなります(上の「相談前に整理しておく情報」を参照)。バルト三国の旅程例では、目的地の近くで乗り降りして歩く距離を減らし、疲れた日は途中でホテルに戻れるように組みました。同じ対応ができるかは、ご相談時に現地旅行会社が確認します。
車椅子は日本から持っていくべきですか?現地で借りられますか?+
行き先と旅程によって異なり、ご相談時に現地旅行会社が確認します。ウズベキスタンの旅程例では、現地でレンタルした車椅子を旅行中ずっと使い、高速列車にも一緒に運びました。エジプトの旅程例では、レンタルの車椅子を手配できなかったため、車椅子を日本から持参しました。この旅程では、ガイドとは別に車椅子の移動を補助するスタッフが観光と国内線に同行しました。ピラミッド内部は車椅子で入れないため、外で待つ形になります。同じ対応ができるかは、ご相談時に現地旅行会社が確認します。
耳が聞こえにくい(聴覚に障害がある)家族がいても、ガイドの解説を受け取れますか?+
プライベートツアーにしてガイドの近くで解説を聞く、静かな場所でゆっくり話してもらう、音声認識アプリを使う、といった形で組んだ旅程例があります(森や山間部ではネットにつながらないことが多いため、オフラインで使えるアプリが推奨されました)。対応できるかは行き先とツアーの形によって異なるため、ご相談時に現地旅行会社が確認します。
相談相手の現地旅行会社は、どのように選ばれていますか?+
Oooh が直接面談し、これまでの業務経験・実績・対応内容を確認したうえで、相応しいと判断した会社のみを掲載しています。配慮が必要な同行者がいる場合は、その条件に合う会社が相談に入ります。

行き先と時期が決まったら、
現地に確認してから決める。

世界中の現地旅行会社と、日本語のまま直接。可否は相談の段階で確認できます。契約は、相談した現地旅行会社との間で成立します。

思い描いた旅を、相談する

最終更新:2026年10月21日