ボツワナの中央部、広大なカラハリ砂漠に位置する中央カラハリ動物保護区は、世界で2番目に大きな野生動物保護区として知られています。その広さは52,800平方キロメートル、オランダの国土面積を上回り、ボツワナ全体の国土の約10%を占める規模で、独自の生態系が育まれています。
歴史的背景
この保護区は1961年、先住民サン族(ブッシュマン)の生活の場を確保しつつ、周辺の動植物を保護する目的で設立されました。サン族は数万年前からこの地に暮らす南部アフリカ最古の住民とされ、狩猟採集を営みながらカラハリの環境に適応してきました。保護区は行政区分上ガンジ地区に属し、同地区の面積の40%以上を占めています。1990年代半ば以降、ボツワナ政府はサン族の保護区外への移住を進め、1997年には人口の4分の3が移住、2005年には強制移住が再開され、居住者はわずか約250人まで減少しました。2006年にボツワナの裁判所はこの立ち退きを違法と判断しサン族の帰還の権利を認めましたが、その後も伝統的な土地への立ち入りが制限される状況が続いています。
見どころと特徴
- 地球最後の秘境:人の手がほとんど入っていない広大な自然は、まさに地球最後の秘境と言えるでしょう。果てしなく広がる砂漠、広大な平原、そして点在する塩湖など、その風景は息をのむほどです。
- 多様な野生動物:ライオン、チーター、スポッテッドハイエナ、ブラウンハイエナなどの肉食獣から、ヌー、シマウマ、スプリングボック、ゲムズボック、エランド、クーズーなどの草食獣、さらにアフリカゾウ、キリン、アードウォルフ、ミーアキャットなど幅広い動物が生息しています。特に、カラハリライオンは、その独特の生態で知られています。
- サン族との出会い:中央カラハリには、古くからこの地に住むサン族と呼ばれる人々が暮らしています。彼らの伝統的な生活様式に触れることができるのも、この保護区の魅力の一つです。
- 星降る夜空:光害のない環境のため、夜空には無数の星が輝きます。天体観測は、忘れられない体験となるでしょう。
観光と体験
- サファリドライブ:ジープ車で広大なサバンナを走り、野生動物を探します。
- キャンプ:保護区内にはキャンプ場がいくつかあり、自然の中でキャンプを楽しむことができます。
- サン族との交流:サン族の村を訪れ、彼らの生活を体験することができます。
- ナイトゲームドライブ:夜行性の動物を観察します。
- トレッキング:広大な平原を歩くトレッキングもおすすめです。
訪問にあたっては、非常に過酷な環境であるため水不足や高温への注意が必要で、移動距離が長いため体力も求められます。野生動物との遭遇には危険が伴うため、ガイドの指示に従うことが大切です。また、中央カラハリへの入域には事前の許可証取得が必要です。
まとめ
中央カラハリ動物保護区は、地球上で最も手つかずの自然が残る場所の一つです。広大な大地、多様な野生動物、そしてサン族の古くからの文化に触れることができる、まさにアドベンチャーを求める人々のための場所と言えるでしょう。


