ジャイプール旧市街(ピンクシティ)は、ラージャスターン州の州都ジャイプールの中心に広がる、ピンク色に塗られた歴史的な城壁都市です。18世紀前半、藩王サワーイ・ジャイ・シング2世によって計画的に築かれ、格子状に整然と区画された街並みが特徴です。2019年に「ジャイプール市街」としてユネスコ世界遺産に登録されました。統一されたピンク色の建物が連なることから「ピンクシティ」の愛称で親しまれています。
歴史的背景
ジャイプールは1727年、丘の上のアンベールから平地へ都を移す形で建設されました。当時としては珍しく、古代インドの建築理論に基づいて計画的に設計された都市で、幅の広い街路と整然とした街区が特徴です。
街全体がピンク色に塗られたのは1876年、英国王太子(後のエドワード7世)の訪問を歓迎するためだったと伝えられます。以来その色は街の象徴となり、「ピンクシティ」の名で世界に知られるようになりました。
建築と特徴
ジャイプール旧市街は、計画都市ならではの整然とした街並みと、統一された色彩が見どころです。
- 格子状に区画された、計画都市ならではの整然とした街並み
- 統一されたピンク(テラコッタ)色の建物が連なる景観
- シティ・パレス、ジャンタル・マンタル(天文台)、ハワー・マハルなど旧市街内の名所
- 色鮮やかな布・宝飾・工芸品が並ぶ活気あるバザール
- 城壁と門に囲まれた歴史的な市街地
個々の記念物だけでなく、ピンクに統一された街並みそのものを歩いて味わえることが、旧市街最大の魅力です。
文化的意義
ジャイプール旧市街は、18世紀インドにおける計画都市の傑作として世界遺産に登録されました。古代の建築理論と当時の実用性を融合させた都市設計は、南アジアの都市計画史において特筆すべき事例です。
ヒンドゥー、ムガル、そして西洋の影響が交わった街並みは、多様な文化が共存するインドの都市文化を象徴しています。街全体が一つの文化遺産として評価されている点に、この旧市街の特色があります。
観光と体験
旧市街は徒歩やオートリクシャーで巡ることができ、街歩きそのものが体験になります。シティ・パレスやジャンタル・マンタル、ハワー・マハルといった名所が徒歩圏に集まり、あわせて巡るのがおすすめです。
バザールでの買い物や、ピンクの街並みを背景にした散策も楽しみの一つです。朝の柔らかな光の中では街全体がやさしいピンク色に輝きます。過ごしやすい10月から3月がベストシーズンです。
まとめ
ジャイプール旧市街は、ピンク色に染まる計画都市の街並みそのものが魅力の世界遺産です。整然とした街区に名所とバザールが息づき、歩くほどにラージャスターンの活気と美意識が感じられます。個々の名所とあわせて、街全体の空気を味わいたいスポットです。











