ナヴォーナ広場(Piazza Navona)は、ローマの中心部に位置する壮麗なバロック様式の広場で、市内でも最も美しく人気のある観光スポットの一つです。古代ローマ時代に建設された競技場「ドミティアヌス競技場」の跡地に作られ、その独特な楕円形の形状は現在も当時の面影を残しています。この広場は、歴史的な建築物や噴水に囲まれたロマンチックな雰囲気が特徴で、多くの観光客や地元の人々が訪れる場所となっています。
歴史的背景
ナヴォーナ広場の起源は紀元86年、ローマ皇帝ドミティアヌスが競技場を建設した時代に遡ります。この競技場は約30,000人を収容できる巨大な施設で、陸上競技や剣闘士の試合が行われました。中世になると、競技場の建物は次第に取り壊され、その跡地が広場として再利用されました。
17世紀に入り、教皇インノケンティウス10世の時代に広場の再開発が進められ、現在のバロック様式の美しい広場が完成しました。このとき、ベルニーニやボッロミーニといった名だたる芸術家や建築家が設計や装飾を手がけ、ナヴォーナ広場はその華やかさを増しました。
見どころ
ナヴォーナ広場には、3つの壮麗な噴水と歴史的建築物が並び、訪れる人々を魅了します。
1. 四大河の噴水(Fontana dei Quattro Fiumi)
広場の中心にあるこの噴水は、バロック芸術の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって設計されました。4体の彫像は、ナイル川(アフリカ)、ガンジス川(アジア)、ドナウ川(ヨーロッパ)、ラプラタ川(南アメリカ)を象徴しており、それぞれの大陸を代表しています。噴水の中央には巨大なオベリスクが立ち、壮大な構成が訪れる人々を圧倒します。
2. モーロの噴水(Fontana del Moro)
広場南端にあるこの噴水は、イルカと戦うムーア人(アフリカ北部の人々)をモチーフにしています。原案はジャコモ・デッラ・ポルタが手がけ、後にベルニーニが追加の装飾を施しました。
3. ネプチューンの噴水(Fontana del Nettuno)
広場北端に位置する噴水で、ネプチューンが海の怪物と戦う姿が描かれています。他の2つの噴水と同様に、彫刻の精密さと迫力が見どころです。
4. サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会
広場に面して建つこの教会は、フランチェスコ・ボッロミーニによって設計されました。優雅なバロック建築と内部の美しい装飾は、訪れる価値があります。
現在のナヴォーナ広場
ナヴォーナ広場は、観光地としてだけでなく、ローマ市民の日常生活の一部としても重要な役割を果たしています。広場にはカフェやレストランが立ち並び、ストリートアーティストや大道芸人がパフォーマンスを披露する姿が見られます。クリスマスの時期には賑やかなマーケットが開かれ、さらに多くの観光客で賑わいます。
訪問の楽しみ方
ナヴォーナ広場は、昼夜を問わずその魅力を楽しむことができます。昼間は噴水や教会をゆっくり鑑賞し、夕暮れ時にはライトアップされた広場でロマンチックな雰囲気を堪能するのがおすすめです。また、広場周辺には多くのレストランがあり、イタリア料理やローマの名物を味わいながら、歴史ある広場の景色を楽しむことができます。
まとめ
ナヴォーナ広場は、ローマの豊かな歴史と芸術的な遺産を体感できる特別な場所です。古代ローマ時代から続くその壮大な歴史と、ベルニーニらによるバロック芸術の頂点が融合した広場は、訪れる人々に深い感動を与えます。ローマ観光の際には、ぜひこの美しい広場を訪れ、その魅力を存分に味わってください。


